ながやま眼科

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緑内障

Medical

当クリニックの緑内障診療について

より詳細に検査を行い、より丁寧にご説明をし、ひとりひとりに合わせた治療を行います。

眼圧

  • アプラネーション
  • アプラネーション

圧平眼圧計で精密に測ります。
緑内障の目の眼圧は、値がばらつくと言われています。治療の目標となる眼圧を設定するため、無治療の方は治療をしない状態で複数回眼圧を測ります。

検査と診断

検査と診断

眼底検査は視神経を中心に、詳細に観察します。視神経乳頭陥凹の拡大のみが緑内障の所見ではありません。複数ある所見の有無を判断します。光干渉断層計(OCT)での緑内障判断は、全てが正解ではありません。ほかの病気との鑑別、視神経低形成などの非典型例も見分けます。

治療方針

点眼治療の最初は片眼のみ行い(片眼トライアル)、点眼の効果を判定します。
眼圧の変動・視野異常のパターン・緑内障の危険因子・患者様のライフスタイルなどを総合的に判断し、点眼薬を選択します。
私は、全ての緑内障点眼薬に対して使用経験があり、眼圧下降効果や副作用を熟知しております。経験や知識を交え、患者様ひとりひとりの特性を考え治療します。

安心して通院を継続していだだけるよう、病状の説明や今後の治療プランについて丁寧にご説明いたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。

緑内障

視神経乳頭や神経線維が障害されて、特有の視野異常をきたす病気です。
日本人の失明原因第一位の病気であり、割合は40歳代2.2%・50歳代2.9%・60歳代6.3%・70歳代10.5%と、年を重ねるごとに増加していきます。ただこの数字はあくまで緑内障と診断された割合であり、視野異常が出現した頃には目の神経がすでに20%失っているという報告もあります。早期発見、早期治療が大事です。
また、日本人は正常眼圧緑内障が多いのも特徴です。

症状

視野が狭くなり、見えない場所(暗点)も出ますが、普段両目で見ていると発見が遅れます。視野がある程度悪化してから自覚するので、健診や眼科の受診が重要です。
また急性緑内障では眼痛・かすむ症状のほか・頭痛や吐き気が現れます。視野異常は元に戻らないため、生活に支障が出るまでのレベルまで悪化させないことが重要です。

分類

1.原発緑内障
  • 原発開放隅角緑内障目の中にある水の出口の奥(線維柱帯)が目詰まりをおこし、眼圧が上昇します。正常眼圧緑内障はこの分類に入りますが、さまざまな原因により通常では緑内障をおこさない程度の眼圧でも視神経が障害されます。目の中は陽圧なので、眼圧が0でもない限り視神経を圧迫していきます。
  • 原発閉塞隅角緑内障水の出口(隅角)が狭くなり、さらに閉じると(閉塞隅角)眼圧が急上昇します。治療をしないと風邪薬・胃薬・睡眠薬などの使用ができないタイプの緑内障です。
2.続発緑内障
目や全身に病気があり、二次的に眼圧が上昇します。ステロイドの長期使用で眼圧が上がることもあります。
3.発達緑内障
生まれつき隅角に異常があります。早期に手術となる場合もあります。

検査

眼圧検査
眼圧検査

目に空気をあてて測る非接触型眼圧計と、目にチップを当てて測る圧平眼圧計があります。圧平眼圧計は精度が高く、緑内障診療に用います。非接触型眼圧計はスクリーニングに用いますが、値がばらつきやすいので細かい眼圧値が必要な緑内障診療では不向きです。
眼圧値の評価は緑内障の管理において非常に重要です。正しく測定、判断できる緑内障専門の医師に診てもらいましょう。

隅角検査
隅角検査

特殊なコンタクトレンズを目にのせます。隅角の開き度合をみて、病気のタイプを判断します。

眼底検査
眼底検査

視神経乳頭や神経線維の変化をみます。光干渉断層計(OCT)という三次元画像解析装置が主流となり、より早期の緑内障を判断できるようになりました。さらに、今まで難しかった近視の目に対する緑内障判定が可能になりました。OCTは緑内障の診断および経過観察に重要な検査機器です。

視野検査
視野検査

見える範囲を測定する重要な検査です。自動視野計で行う静的視野検査は、片目約5~6分で終わります。視力が低下している方や視野異常が高度の方は、動的視野検査を行います。

治療

全ての緑内障において、眼圧を下げることで視野が悪化するスピードを抑えることができます。

点眼薬
眼圧を下降させる点眼薬を使います。眼圧値・緑内障のタイプ・重症度によって点眼薬が異なります。眼圧下降効果・副作用・ライフスタイルなどを考え、ひとりひとりに合わせたベストな治療を選択します。
レーザー
閉塞隅角緑内障に対しては、虹彩に穴をあけるレーザー虹彩切開術を行います。開放隅角緑内障に対しては、線維柱帯の機能を上げるレーザー線維柱帯形成術を行います。
手術
上記治療でも眼圧が下がらない場合や視野が悪化する場合は、手術が必要になります。

一度失った視野は元に戻りません。定期的に通院し、眼圧や視野の状態を確認し続ける必要があります。

緑内障の疑いとは?

老眼

眼底検査にて緑内障の変化があっても視野が正常の状態で、以前は「緑内障の疑い」といわれていましたが、今はPreperimetric glaucoma(PPG)と呼んでいます。
近年、光干渉断層計(OCT)の進歩で視神経の変化が詳細に撮影されるようになり、極早期の緑内障をみつけることが可能になりました。治療は、眼圧・OCTの所見・年齢・家族歴・近視などの危険因子をふまえ、総合的に判断します。